FY2017-18所得税申告期限延長
こんにちは、ガネーシャ父さんです。
本日7月26日、直接税中央委員会(CBDT)より2018年3月期(FY2017-18)の所得税申告期限の延長が発表されました。
インドの所得税法では個人所得税の申告期限は7月31日と定められていますが、FY2017-18 は2018年8月31日まで延長されることとなりました。
その理由はCBDTの発表には”Upon consideration of the matter"と書かれているのみですが、どうやら次のような事情(納税者側からの要望)が背景にあるようです。
1.税務申告書様式の公表の遅れ、及び度重なる変更(様式が発表されたのが4月、電子申告用ファイルが公表されたのが5月、さらに7月に入ってからも各種変更がなされた)
→申告書作成ソフトのアップデート対応が間に合わない
2.GST導入初年度による混乱?
→馴れないGST対応に追われ、納税者も会計士も忙しくて所得税申告まで手が回らない
3.申告遅れの罰金制度適用初年度(FY2017-18から所得税法のSection 234Fが適用となり、1日でも申告が遅れると所得に応じてRs.1,000又はRs.5,000の罰金)
→初年度だから少し猶予が欲しい
3つともいかにもインド的な単なる言い訳のようにも聞こえますが、これらを酌んでギリギリになって期限延長を発表してくれる政府の対応も、やはりインド的で面白いところです。
皆様、所得税申告はお忘れなく。
第28回GST評議会@2018年7月21日 ~その2
こんにちは、ガネーシャ父さんです。
前回に続き、GSTについて。
GST評議会のプレスリリースを読んでいて、おっ!と思った項目がありました。
"11. Registered persons may issue consolidated credit/debit notes in respect of multiple invoices issued in a Financial Year.″
複数のインボイスに対して、まとめた(consolidated) デビット/クレジットノートを発行できる
現在は、デビット/クレジットノートは対象のインボイス毎にそれぞれ1枚づつ発行しなければなりません。
例えば製造業でよくある鋼材等の価格変動による価格遡及修正があった場合、対象期間に発行したインボイスそれぞれについて、それぞれのデビット/クレジットノートを発行する必要があり、膨大な量のデビット/クレジットノートとなります。
対象期間にもともと100枚のインボイスを発行していた場合、100枚のデビット/クレジットノートを発行するわけです。
これは作成する側はもちろんのこと、受け取る側でも結構大変で、内容の確認やサイン、紙の保管に相当なコストがかかっている会社は少なくないのではないでしょうか。
インドで仕事をしていてよく感じるのが、とにかく紙の量が多い!サインの量が多い!ということです。
これが、今回のGST評議会のプレスリリースによれば、複数のインボイス(例えば100枚)に対してまとめて1枚のデビット/クレジットノートで済むことになり、事務負担がかなり軽減されるのではないかと思われます。
なお、この改正については今後の国会で審議されるということですので、スムーズに法改正が進むことを期待します。
第28回GST評議会@2018年7月21日
こんにちは、ガネーシャ父さんです。
2018年7月21日(土)に第28回GST評議会が開催されました。
本日は評議会での決定事項をまとめます。
まずは税率について。
<税率>
88品目の税率軽減。新税率は7月27日(金)から適用。
以下、代表的な品目です。
・28%→18%
冷蔵庫、洗濯機、27インチ以下のテレビ、ゲーム機、掃除機、リチウム電池
・18%→5%
エタノール18%→5%
・12%→0%
生理用ナプキン
白物家電の税率引き下げは中間所得層に喜ばれそうです。
政府は贅沢品の税率を高めに設定する一方で、生活必需品の税率を低くする考えでいますので、生理用ナプキンの税免除はまさにその考えの表れと言えます。国民からの要望も強かったようです。
続いて、申告手続きの簡素化です。
<申告手続>
年間売上高5千万ルピー以下の事業者については、毎月の申告ではなく四半期毎の申告を認める(従来の基準は1千5百万ルピー以下だった)。
93パーセントの事業者がこれに該当するとのこと。